エビデンス・ベースド・ナーシングマネジメント(EBNMgt)②

 前回、看護師の職場環境改善という課題を解決するために看護のエビデンス・ベースド・ナーシング(EBN)と経営学のエビデンス・ベースド・マネジメント(EBMgt)をかけ合わせたエビデンス・ベースド・ナーシングマネジメント(EBNMgt)という定義を新たに提案しました。今回はエビデンス・ベースド・ナーシングマネジメント(EBNMgt)について詳しくご紹介したいと思います。... 続きを読む

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エビデンス・ベースド・ナーシングマネジメント(EBNMgt)①

 現場で看護管理者の方々を支援しているとき「学者先生たちの話は役に立たない」という言葉を耳にすることがありました。それは、学問の世界では「WHY=なぜその事象が起こるのか」についての研究が主流ですが、現場の方にとってはそれよりも「HOW=どうやってその事象を解決するのか」を知りたいとニーズのアンマッチが起こっているからだということを感じました。... 続きを読む

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本の紹介『採用学』

はじめに

 訪問看護師の採用を検討されている看護管理者さんは多いのではないかと思います。いい人がいないかを絶えず考え、あの手この手で募集者を増やそうとしている方も多いと思います。
 採用をしようと考えたときに、そもそも採用って何だろうか、という問いに出会ったときに役立つのが今回ご紹介する『採用学』です。... 続きを読む

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本の紹介『サーバントリーダーシップ』

リーダーシップってなんなのだろう

 みなさんが身近で知っている訪問看護管理者の仕事ぶりを思い浮かべたとき、彼・彼女はどのようなリーダーシップ発揮していましたか?メンバーをぐいぐい引っ張っていくタイプだったでしょうか。それともメンバーに支えられ助けられて仕事をすすめていくタイプでだったでしょうか。もしかすると他のタイプだったかもしれません。
 リーダーシップとは何かを考えたとき、一般的にぐいぐい引っ張っていくタイプを思い浮かべる方が多いのではないかと思います。試みに辞書でリーダーという単語を調べてみてみると、「先頭に立ってみんなを引っぱっていく人。先導者。指導者。統率者」とあります。しかし、「メンバーに支えられて仕事をすすめていくタイプ」もリーダーとして組織をまとめて成果を出していることは多々あります。
 今回ご紹介する、サーバントリーダーシップは一般的なリーダーシップではないスタイルのリーダーシップについて書かれた本です。理論というよりは著者であるグリーンリーフが自らの職業人生とその思索の中で紡ぎ出したリーダーシップの持論です。573頁と長い本ですが、監訳者、スティーブン・コヴィー、ピーター・センゲらが本書に寄せたエッセイもあり、これらが著者の考えを現代に活かすためのヒントを読者に提供してくれています。... 続きを読む

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本の紹介『シュンペーター ー孤高の経済学者ー』

「イノベーション」という言葉を見たり聞いたりしたことはないでしょうか

 この言葉は20世紀の前半に活動した経済学者シュンベーター(1883-1950)によって初めて定義がされたと言われています。「イノベーション」は彼の経済理論の重要な要素として使われており、現代においては経営学の分野で使われる言葉となり、日常生活においてもニュース等で聞くこともあるのではないかと思います。
 私は訪問看護管理者は「イノベーション」を起こす存在であると考えています。では、そもそも「イノベーション」とはなんなのでしょうか、そして誰が起こすものなのでしょうか。そんなことを考える時、本書は非常に有用であると思います。シュンペーター自身がドラマチックな人生を歩んでいるので、本書を物語として読んでも面白いと思います。... 続きを読む

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本の紹介『介護人材マネジメントの理論と実践 不確実性を活力に変える「創発型人材マネジメント」』

はじめに

 訪問看護という仕事を考えたときに、関係する仕事のひとつに訪問介護という仕事があると思います。看護という仕事と介護という仕事、これらの利用者になる方々は同じ人であることもあるでしょう。例えば、週3回訪問介護をお願いしている人が、週1回訪問看護を利用している状況です。
 訪問看護に近接する領域として、訪問介護とはどのようなものか、そしてそこで働くマネージャーたちはどのような悩みを抱えているかを知ることは、訪問看護管理者の仕事を考える上でも有用であると思います。
 本書「介護人材マネジメントの理論と実践」は、日本の介護サービスの現状と問題点を明らかにし、介護人材をマネジメントする人たちに向けた明るいメッセージを提供しています。
 一読後改めて本書の英語タイトル「HRM to Make Care People Creative in Uncertain Job Situations 」を読むと、このタイトルが本書の内容を一文でよく表していると感じます。... 続きを読む

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本の紹介『知識創造企業(新装版)』

はじめに

 活き活きと活動している訪問看護ステーションはメンバー同士のコミュニケーションが豊かに行われている印象があります。訪問看護の仕事の特徴の一つに、メンバーがそれぞれ利用者宅でサービスを提供している、ということがあると思います。つまり、基本的にメンバー同士が同じ場所で仕事を進めることがない、ということです。こうした特徴を持つ訪問看護師の仕事をチームとして進めていくには、コミュニケーションがキーとなります。
 メンバー同士が高めあい、外部環境の変化をものともせず、それぞれの利用者の在宅生活の継続に向けてチームとして活動している訪問看護ステーションでは、チームとして新しい知識が生み出されているはずです。しかし知識といってもメンバーの頭の中にあるものは見ることができないのでなかなか意識するのは難しいと思います。
 そんなとき、知識の創造を、形式知(数値や文字で表せるもの)と暗黙知(個人の行動、価値観、情念に根ざした言語化しにくいもの)の相互作用として捉え、理論化した「知識創造理論」の思考的枠組みが、チームとして知識をどのように作り上げていくかを考えていくときに役立つと思います。... 続きを読む

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本の紹介『日本の経営<新訳版>』

はじめに

 訪問看護ステーションと取り巻く現状として、医療保険制度の変更や少子高齢化の影響、景気動向や医療技術の進展といったマクロ要因はニュース等で目にする機会も多いと思います。これらの要因は訪問看護ステーションの運営にも間違いなく影響してきますが、これら以外にも日々の仕事に影響を与えているものを感じることはないでしょうか。例えば文化・風習・慣習といったものです。こういった暗黙の前提になっているものは、その社会で暮らす私たちにとってなかなか見えにくいものです。しかし、時としてこのような暗黙の前提に困らされることも出てくるのではないかと思います。
 今回紹介する本は、1958年に出版されたものです。アベグレンというアメリカ人の研究者(1997年に日本国籍を取得)が文化人類学的な手法を用いて研究を進めました。1955-56年にかけて日本の工場を訪問し、日米の工場比較を社会組織の面から行い、日本的経営の特徴を明らかにしています。... 続きを読む

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