看護管理の教科書に出てくる「二要因理論(動機づけ衛生理論)」を提案し、仕事の充実化を提唱したフレデリック・アーヴィング・ハーズバーグ(Frederick Irving Herzberg)

はじめに

 人はなぜ働くのか。このことを真摯に考えたアメリカの心理学者にハーズバーグという人がいます。彼は職務態度に関する膨大な先行研究を調査し、一つの仮説を立てました。そしてその仮説が正しいかを確かめるために調査方法を設計し、実際に面接調査を行いました。1959年にその結果は、「The Motivation to Work(邦題『仕事と人間性』北野利信訳)」として発表されています。この著書で提示されたのが、看護管理の教科書には動機づけの部分でマズローやマグレガーと並んで登場するハーズバーグの「二要因理論」です。彼の理論には、人間は仕事を通じての自己実現の欲求をもっているという人間観が感じられます。... 続きを読む

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