認定看護管理者とはー看護師をまとめるマネージャーに求められる役割は何かを考えてー

目次

看護師をまとめるマネージャーに求められる役割は何か

 看護師をまとめるマネージャーというと、どんな人物を想像するでしょうか。看護部長さんでしょうか。看護師長さんでしょうか。訪問看護ステーションの管理者さんでしょうか。
 このような人たちに求められている役割は何なのでしょうか。日本看護協会が運営している資格制度「認定看護管理者」に手かがりがあるのではないかと考えました。

認定看護管理者とは

 日本看護協会が2019年1月に作成した 「認定看護管理者ってどんな看護師?」 というリーフレットには以下のような説明があります。

 「看護師として5年以上の実践経験を持ち、日本看護協会が定める510時間以上の認定看護管理者教育を修めるか、大学院で看護管理に関する単位を取得して修士課程を修了した後に、認定看護管理者認定審査に合格することで取得できる資格です。審査合格後は認定看護管理者としての活動と自己研鑽の実績を積み、5年ごとに資格を更新しています。2018年12月現在、 3,772人の認定看護管理者が全国で活動しています」※太字の強調は筆者
 そして、認定看護管理者は「病院や介護老人保健施設の副院長・看護部長をはじめとする管理者、訪問看護ステーションの 所長等として活動しています」とあります。
 日本看護協会が定める認定看護管理者教育の内容を見ていくことで、看護師をまとめるマネージャーに求められる役割が何であるのかのヒントが見えてくるのではないでしょうか。

認定看護管理者教育課程とは

 認定看護管理者の認定審査を受ける要件の一つとして、「認定看護管理者教育課程サードレベルを修了している者」というものがあります。この要件を満たすためには日本看護協会が定めた認定看護管理者教育課程を終了する必要があり、ファーストレベル(105時間)・セカンドレベル(180時間)・サードレベル(180時間)の3つの課程に分かれています。
 この3つの課程は、認定看護管理者教育機関に認定された教育機関が、認定看護管理者カリキュラム基準に則った教育プログラムを策定・実施している。

認定看護管理者カリキュラム基準とは

 カリキュラム基準は、2004年(一部2007年)、2012年、2018年に改正が行われました。そして2018年改正では、各教育課程に「教科目」「単元」「教育内容」「時間数」が決められました。
 次回以降はこのカリキュラム基準の内容を見ながら、看護師をまとめるマネージャーに求められる役割について考えていきます。

©️2021合同会社manabico