本の紹介『研修開発入門ー会社で「教える」、競争優位を「つくる」』

目次

はじめに

 複数の拠点がある訪問看護ステーションの管理者さんは、自社内の研修の講師になることがあったりするのではないでしょうか。今回ご紹介する、研修開発入門ー会社で「教える」、競争優位を「つくる」は、そんなときに役立つ本です。

研修を準備・実施・フォローのプロセスでとらえる

 本書の特徴は、研修を点ではなく線としてとらえている所にあると思います。研修当日をどのように運営するかはもちろん大切です。しかし、研修を企画する段階で気をつけておくべき点は何か、あるいは研修の効果を高めるためにどのようなフォローをするのか、についても考える必要があります。
 自分が研修をやる立場になると、ごく小さな問題から大きな問題までたくさんの気になることが次々に出てきます。本書は300ページを超える本ですが、研修を行おうと考える人にとって、研修の準備段階から伴走してくれる良きパートナーになってくれると思います。私自身も研修を実施するときに本書を参考にしています。企画段階で検討しておくべきことを忘れていないかとか、人前で話をするときに気をつけるべきことななんだったかな、などです。

まとめ

 最近はオンライン研修が多くなってきたのではないかと思います。本書は2014年に出版されており、オンライン研修についてはそう多くのページを割いてはいません。しかし、なぜ研修をやるのかといった、研修の本質に変わりはありません。研修の中心には学習者がいます。また、研修の流れにも大きな違いはありません。本書の内容を柱に、ではオンライン研修で気をつけるべきことは何か、について検討し準備を進めておくのがよいのではないかと思います。

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