本の紹介『全ての装備を知恵に置き換えること』

目次

はじめに

 私の手元にあるこの本は文庫版で、2009年初版です。おそらくその辺りの時期にタイトルに惹かれて買ったように思います。今更ながらBCPのことを考えたときに、この本のことがふと思い浮かんで改めて再読をしました。

全ての装備を知恵に置き換えること

全ての装備を知恵に置き換えること

 本書は探検家で写真家である著者のエッセイです。本のタイトルにもなっている「全ての装備を知恵に置き換えること」は、本書の冒頭で、著者と冒険家(パタゴニアの創業者)の会話を元に書かれたわずか数ページのエッセイのタイトルでもあります。
ここで冒険家は以下のように言います。

「冒険というものの究極は自分の身体一つで行うことだと思っている。(中略)全ての装備を知恵に置き換えること。それが到達点だと思っている。私はそれを完全に信じてやまない」

 自然に対する時の姿勢は人それぞれでしょうが、この冒険家の姿勢は一つの極みにあると感じました。
 さて、事業継続を考えたときには身一つというわけにはいきません。相対するものが自然だけではなく、人間社会もあります。自分だけではく、関係する人々への影響も考慮しながら動かなくてはなりません。

事業継続には利用できる全てを使うこと

 BCPを作成した段階では通常、危機はまだ顕在化していません。だからこそ、できるだけリアリティを持った想定を行い、BCPを作る必要があります。そしてそのBCPは周囲の関係する人々にも共有されることによって、いざ危機が起きたときに役立つようになるのです。
 冒険家は自然と相対するとき、その前にいろいろな想定を行い準備をしているはずです。BCPも関係者と共に事前にいろいろな想定を行うことが必要であると思います。

おわりに

 3月の無料セミナーでは訪問看護ステーションにおける『BCP』の準備段階から有事発生時の初動対応の際に、どのようなことを想定し何を備えておけば良いのかについて、参加者の皆さんと意見をシェアしながら学びます。ご自身の訪問看護ステーションでBCPの訓練を行う際にヒントになればと思います。ご興味のある方はぜひご参加ください。

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