弊社ではセミナーとリフレクションという二つのサービスを提供しています。セミナーは通常のレクチャー型セミナーだけではなくケースメソッドという手法でのセミナーも行なっています。

　いつも「こういったセミナーをしますよ」というご案内はしていたのですが、そもそも何故私たちがそのサービスをするのかについてあまりご説明していなかったなと反省しています。
　そこで今回は、セミナーとリフレクションという二つのサービスを通して弊社がどんな価値を提供したいと考えているかについて書いてみます。

成長するということ

ケア実践者はどうやって成長しているのか

専門的な資格を持っていても臨床に出たら誰でも初めは自信が無く緊張すると思います。これから初めてのケアをする！となれば、まずは教科書等でこれから実践しようとしているケアについて学ぼうとするのでは無いでしょうか。そして先輩のやり方を見て学ぶ、ということもあると思います。
　いつまでも勉強だけしているわけにはいきません。そこで、自分で実際にケアを行います。もちろん初めからうまくいく人もいると思いますが、多くの方は何かしらの失敗や「あぁしておけば良かった」といった後悔を感じる経験をされるのでは無いでしょうか。そして、このような失敗や後悔を感じて次はこうやってみようという試行錯誤を繰り返しながら自分なりのやり方を身につけていくのだと思います。

管理職はどうやって成長しているのか

それでは、管理職はどうでしょうか？
　管理職も実際にリーダーシップを発揮してマネジメントを実践する中で上記のような過程を繰り返しながら自信をつけていくのだと思います。（神戸大学の金井先生はこういった過程をリーダーシップの持論形成という内容で重要性を説いていらっしゃいます）
　しかし、訪問看護ステーションの経営者・管理者においては①理論・先輩から学ぶという機会が圧倒的に少なく、いきなり②試行錯誤するから入って上手くいかずに心が折れてしまうという方が多いように見受けられます。

管理職の仕事に必要な能力は現場の仕事とは異なる

弊社では訪問看護事業者の各階層に必要な能力を下記のように程度定義しています。見ていただいて分かるように、訪問看護ステーションの看護師といっても現場看護師と管理者では必要な能力は大きく異なります。ですので、管理者になった際には今まで持っていた能力に加えて、新たな能力を獲得していく必要があります。

合同会社manabicoが提供するもの

そこで、この①理論・先輩から学ぶ、②試行錯誤するという機会を提供することで、訪問看護経営者・管理者の成長支援をしたいと考え、セミナー（レクチャー型／ケースメソッド型）とリフレクションという二つのサービスを提供しています。

レクチャー型セミナー

　レクチャー型セミナーはいわゆる一般的な講義です。マネジメントに関するセミナー等を行なっていると参加者の方から「理論は机上の空論で現場では役に立たない」というようなご意見をいただくことがあります。確かに、理論そのものは現場では役に立たないかもしれません。しかし、②試行錯誤する前にまず理論を学んでおくことで試行錯誤する際のヒントとなり精度を上げることができるようになります。また、③自分なりのやり方を身につける際には、そのやり方を言語化するヒントともなり、後輩に分かりやすく伝えることができるようになると思います。

ケースメソッド型セミナー

　ケースメソッド型セミナーは、短いケース教材を読んでいただいて、クラス参加者の方全員でそのケースについて議論をしながら進めていくセミナー形式です。ケースメソッド型セミナーではあるケースについて多様な人々の考えを聞きくことで①理論・先輩から学ぶことができるだけではなく、討議を通して「あぁでもない」「こうでもない」と②試行錯誤するということの擬似体験もすることができます。
　この擬似体験の効果はとても大きく、ある事象について実際に経験したことがなくてもケースを通して擬似体験をしていることで実際にその事業に対処する際に事前にある程度の引き出しを持っておくことができるようになります。

リフレクション

　弊社の行なっているリフレクションは、通常3〜5人で1グループとなりあるテーマについて定期的な振り返りの機会を持つというやり方で行なっています。リフレクションでは、前月は自分が『どう行動してどういう結果が得られて、自分は何を感じたか』という振り返りを発表してもらいます。そして、発表者以外はその発表について感じたことを話すという流れになっています。このようなリフレクションのやり方ですと、他の参加者の経験を聞くことで①理論・先輩から学ぶことができます。また、それぞれが自分の言動や考えを言語化して②試行錯誤することで③自分なりのやり方を身につけるという3ステップをぐるぐると回していくことができるような構造になっています。
　実際の参加者の方からは、リフレクション自体の成長効果だけではなく、訪問看護経営者・管理者として同じ悩みを持った仲間ができるということもとても大きな価値があるというご感想をいただいております。

まとめ

　弊社では、セミナー（レクチャー／ケースメソッド）とリフレクションというサービスを通して訪問看護経営者・管理者の成長を助ける支援をしています。

弊社のサービスにご興味ある方はぜひお気軽にお問い合わせください